1900年アメリカの古生物学者エルマー・リッグス(Elmer S. Riggs)は、アメリカ・コロラド州のモリソン層(Morrison Formation)で、竜脚類の部分的な頭部、右上腕骨、右大腿骨、 右腸骨(股関節骨)、右脚甲骨、仙骨の化石を発見します。現在、標本番号FMNH P 25107としてカタログされている標本の数々です。
翌年1901年、大腿骨と比較して上腕骨の異常な長さと、尾が他の竜脚類に比べてあまり発達していなかったことから、キリンのような-後脚より前脚が長く首を持ち上げる姿勢を示唆しました。
1903年、エルマー・リッグスは論文"Brachiosaurus altithorax, the largest known dinosaur."を公表し、
新属としてブラキオサウルスを記載します。
ブラキオサウルスとギラファティタンを混ぜた復元骨格図(2009年) マイケル・テイラーがB.brancaiをGiraffatitan属に再分類する論文で示した図
出典: A Re-evaluation of Brachiosaurus altithorax Riggs 1903 (Dinosauria, Sauropod) and its generic separation from Giraffatitan brancai (Janensch 1914) Journal of Vertebrate Paleontology.
by Taylor, M.P. 2009.
1909-1912年に、東アフリカのタンザニア・テンダグル層(Tendaguru Formation)から多量の竜脚類の化石が発掘されました。
ドイツの古生物学者ヴェルナー・ヤーネンシュ(Janensch, Werner)は、Brachiosaurus altithoraxとの相違点と共通点を列挙し、
1914年ブラキオサウルスの新種ブラキオサウルス・ブランカイ(B. brancai)として記載します。
ところが、のちにブラキオサウルス・ブランカイは別属に再分類されることになります。
1988年グレゴリー・S・ポール(Gregory S. Paul)が、B. altithoraxとB. brancaiの脊椎の形の違いを指摘しました。
1998年北米モリソン層産出のブラキオサウルスの頭骨との比較によって、B. brancaiとさらに異なる要素が多いことがわかりました。
2009年マイケル・テイラー(Michael P. Taylor)は、brancaiは属レベルでギラファティタン(Giraffatitan)に含めるべきだと主張しています。
(ギラファティタンは、ブラキオサウルス科に含まれています)